車中泊で「くるま旅」にFFヒーターは必要か?
FFヒーターの概要

結論から申し上げると「FFヒーター」は、僕の「くるま旅」に必須のアイテムのひとつです
無くても厚着など工夫次第で対応出来ますが、寒い季節にほっこり暖かい車内はリラックスできる空間になります
FFヒーターは家庭用石油ファンヒーターと同様に車内を暖房出来る設備です。その多くは、車の燃料タンクからパイプを経由して燃料を供給します
①エンジンをかけなくても暖房が出来ます
②燃料タンクの燃料を燃焼し熱を車内に取込します
③温度設定で熱量の強弱やON・OFFは自動
④排気ガスは屋外に排出。比較的安全性が高い
(一酸化炭素中毒等)
⑤アイドリング比較で燃料は約1/6~3/6程度












「ヤドカリⅡ号」の「FFヒーター(エアヒーター)」は、ドイツの「エバスペッヒャー社」が装備され「ヤドカリⅠ号」は同じドイツの「べバスト社」でした。この二社は多くのキャンピングカーに採用されています。
品 名:エアトロニックB3plus
暖房能力:1.2~3kw
風 量:85~175kg/h
燃料消費:0.16~0.43ℓ/h (ガソリン)
消費電力:8~33w
家庭用石油ファンヒーターだと 約6~8畳タイプの暖房能力があり、車内用として十分な能力を備えています
1年間でどのくらいの期間使う?
使用時は「16~20℃」で設定し、若干の厚着で過ごします。控えめな温度設定ですが、格別にほっこりと快適です。
就寝時は基本、停止しますが、付けたまま就寝する場合は 16℃で温度設定すると、車内はおよそ温度設定より 2℃~3℃ぐらい低い温度で推移しています。
外気温と室内の温度差が大きいと結露が発生し易くなります。
フロント・運転席・助手席の窓ガラスには専用シェード、運転席後部はカーテンで仕切り、運転席、助手席の側の窓を少し開けておくと結露は比較的少なめですが、それでも厳冬期は拭き取ったタオルが多少絞れるくらいフロント・運転席・助手席は結露してしまいます。カーテンで仕切った後部のガラスの結露は殆どありません。


「アイズアールブイ マルチシェード」


(マルチシェードを外したあと)
こちらは大きな都市の年間の平均気温を表に纏めたものです。一般的に
・過ごしやすい気温 「23℃~27℃程度」
・肌寒いと感じる気温「15℃~22℃」
・寒いと感じる気温 「~14℃」
例えば、10℃を下回った時に FFヒーターの稼働を想定してグラフの 10℃にラインを引いてみました。
場所や標高にもよりますが、東京都・大阪市だと「1~4月、11~12月」約4カ月以上と使用期間は意外に長いことがわかります。





使わないに越したことはありませんが、アイドリングでの暖房より燃料消費量は少なく環境負荷軽減に繋がります
価格は少し高額になりますが、これまでの「くるま旅」で、僕にとっては便利で効果的なアイテムの一つ「FFヒーター」「電子レンジ」「MAXFAN」「ソーラ充電」です
就寝時は「乾燥防止・結露防止・燃料節約」の為、FFヒーターは停止しています。こちらのページもご覧下さい
燃料消費量・電力使用量は?
<燃料消費量 カタログ値より概算>
「ヤドカリ号」へ装備している、FFヒーターの燃料消費は 「0.16~0.43ℓ/h」 (ガソリン)です。
【計測条件】
外気温10℃~5℃ 20:00~翌6:00(10時間稼働)
FFヒーター車内温度設定 16℃~20℃
【計測結果】
FFヒーター: 0.295ℓ(中央値)/h×10h=2.95ℓ
アイドリング: 0.75ℓ~0.83ℓ/h×10h =7.5ℓ~8.3ℓ
燃料使用の差: 約4.6~5.4ℓ
価格の差 : ガソリン@170円/ℓ ≒ 780~920円
使用電力 : 20.5W(中央値)×10h=205W
積載バッテリー容量理論値 1/10以下
設定温度に応じて熱量の強弱やON・OFFを自動で行う為、実際には、2.95ℓ、205Wより少ないと思います
計測時、満タン法で計測すると「約2.5ℓ」程度でした
只、昨今の燃料高騰を考えると頻繁に使うのは少し躊躇してしまいます(苦笑)
吹き出し口は4か所で「マルチルーム」にもあり、少し雪や雨で濡れた衣類の乾燥室としても使用しています。
気になるところ
①【騒音】
空気の吸入口が後部ベッド近くにあり、吸込音が大きく、頭を吸入口と反対側にして寝ていますが、それでも結構聞こえます。
私は元来、余り気にならないタイプなので、そのまま寝てしまいますが、気になる人もいるのではないでしょうか?


②【吹き出し口が破損しやすい】
上段・下段ベッドの吹出口は位置も低く、吹き出し口をオープンにしていると寝返りで体が当たった時に、外れたり、破損したりする事が結構あります。部品を取寄せ自分で交換しましたが、4,000円前後と以外に高額です。
以降、接触しても破損しづらい様、吹出口を下向きにセットして、体が当たった際も吹出口の蓋が閉まり易いように寝ています。注意が必要な点ですね。
暖かい空気は上に上がりやすいので、低い位置につけていると思うのですが、吹き出し口を下に向ける事が出来るので、もう少し高い位置につけて欲しいものです。


③【乾燥しやすい】
FFヒーターを長時間点けると車内が乾燥します。小さな加湿器を設置していますが、それでも乾燥する為、濡れタオルを干したりしています。


注意しなければならないこと
FFヒーターの排気ガスは排気管を通じて車外へ排出されますが、積雪で排気管が塞がれたり、車体下部の高さ以上に積雪した場合、排気ガスが車体下部から車内へ逆流し、一酸化炭素中毒に繋がる可能性がある点は十分な注意が必要です。



