道央「ファーム富田」のラベンダー畑へ
道南の日本海側を離れ、道央富良野を目指す。目的地はラベンダーで有名な「ファーム富田」だ。到着すると流石、北海道有数の観光スポットだけあり、平日にも関わらず観光客の多さにまず驚く
広大な敷地にはラベンダー畑が広がり、配色も工夫され見る人を楽しませてくれる見事な美しさだ。僕は自然のままの景観も好きだが、人が手を入れる事によって、自然と景観を織りなす美しさもとても好きだ


広大な敷地にはラベンダーだけでなく、季節毎に彩とりどりの花がエリア別に咲くように計算・配植され、施設も点在しているので散策が楽しい
お決まりのラベンダーソフトクリームは、ラベンダーの香りと濃厚だけど、さっぱりとした甘さで暑さも少し和らぐ


上富良野では約2.5kmのアップダウンの直線道路が続く「ジェットコースターの路」を走ってみた。直線距離だけならもっと長い路は沢山あるが、パッチワークの様な彩鮮やかな畑を高低差の視覚で楽しめるのは、ここならではの景観だろう。以前から来てみたかった場所のひとつだ

美瑛町 白金青い池~パッチワークの路
美瑛町の「白金青い池」も素晴らしい景観だった。これまでも各地の青い池を見てきたが、どこよりもその深く鮮やかな青は水没した枯れ木と相まって幻想的でとても繊細な風景だ
すぐ近くの「白ひげの滝」も断崖から淡い青彩の川に注ぎ込む様子は独特の景観で美しい。「白金青い池」を見る際には、是非足を伸ばして欲しい場所だ


「白金青い池」に訪問した約1カ月後、この立入禁止の「白金青い池」に「外国人とみられる泳ぐ男性をドローンで撮影」との映像がTVに流れた
同町の景観スポットである「白樺の並木」も、①並木の日陰が農作物に影響 ②観光客が撮影の為に無断で田畑に入る ③車道での写真撮影などで通行の支障などから伐採に踏み切ったとのことだ
人口約9,000人の美瑛町にはインバウンドも含め、年間240万人の観光客が訪れ、オーバーツーリズムによる弊害も多いとのことで、今後、観光客のモラル次第では、様々な制限や観光税を検討しているとのこと

美瑛町の「マイルドセブンの丘」「哲学の木」も過去伐採された経緯を考えると、モラルだけで片付けるには悩ましく、とても難しい問題ですね


この白樺並木は見ることが出来なくなってしまった




「白金青い池」の帰路、歩いていると「珍客」に出会ったので、車にご招待し、少し車内で過ごした後、森に帰って頂いた


美瑛町では「道の駅 白金ビルケ」で車中泊させて頂いた。「NORTHFACE」のショップや美幌町の食材をふんだんに使用したハンバーガーショップ、シャワールーム、RVパークと充実しているが、特筆すべきはそのロケーションだろう
解放感ある高原の林の中の「道の駅」といった感じだろうか。遊歩道も整備され、とても気持ち良い散策を楽しむ事ができる






大雪山連峰 旭岳
アウトドア仲間から、旭岳(大雪山連峰)の、この時期は高山植物が素晴らしいと聞き、比較的天候の良さそうな日に登ることにした
ロープウェイ乗場から約500mほど離れた「東川旭岳青少年野営場」近くの無料駐車場で前泊で車中泊
翌朝、山麓駅(標高約1,100m)から、朝一番のロープウェイで中腹の姿見駅(標高約1,600m)まで一気に登り、姿見駅~旭岳~間宮岳~中岳温泉~裾合平~姿見駅とぐるりと一周の予定だ




雲見駅~旭岳山頂までは約2時間半、雲で展望に恵まれなかったが、旭岳山頂を下る頃から徐々にその雲も薄くなり、残雪の連峰の素晴らしい展望が開け始めた
登山道には「コエゾツガザクラ」「チングルマ」「メアカンキンバイ」「イワブクロ」様々な高山植物が雪解けを待ちわびたように咲き誇り、山々の残雪と空、そして高山植物の花々、極上の空間で極上の時間が流れていく
登山途中、中岳温泉の足湯で硫黄の香りと共に浸りながら足の疲れを癒した












約7時間の散策の後、車に戻りのんびりしていたら、いつの間にか眠っていた。下山して温泉の予定だったが仕方ない。温泉は明日にすることとし、撮った写真を眺めながらビールを頂く。今日もこの駐車場で車中泊させて頂こう
「今日はもう少しこの景色を眺めていたい」「もう今日は運転が面倒だな~」「朝は混み合いそうだから前泊で」といった具合に、臨機に予定の変更が可能な車中泊は僕の旅のスタイルと相性が抜群に良い
小っちゃな車内は急な天候の悪化にも安心してリラックス出来る秘密基地の様なミニシェルターだ。安心して1日を効率的にそして効果的に過ごすことが出来る
翌日、旭岳を後にし、日本本土最北端の宗谷岬を目指し稚内へ向かう
日本本土最北端 宗谷岬 ~ 宗谷丘陵白い道
日本本土最北端の宗谷岬で「日本本土四極到達証明書」を頂く。これで後「納沙布岬」で「日本本土最東端の到達証明書」を頂くと四極が揃い、1枚の到達証明書になる仕組みだ








宗谷岬から比較的近い「宗谷丘陵白い道」へ向かうと、宗谷丘陵と呼ばれる高台から眺める牧草地の緑、日本海と空の青、そして「白い道」のコントラストが何とも美しい
「宗谷丘陵白い道」は、全長約11㎞の丘陵路の約3㎞部分にホタテの貝殻を細かく砕いて敷き詰めた道だ。天気が良ければサハリン島や利尻富士も見ることができるようだが、残念ながら今回は見る事が出来なかった








日本最北端の村、猿払村の「道の駅 さるふつ公園 」の売店で軽食を購入し、車に戻ると神奈川からワンちゃんと旅をしている方から声をかけて頂いた。屋根に積んでいたシーカヤックがどうも気になったらしい
ご縁とは不思議なもので、この方とは後日、道内で2回、長野で1回ばったりお会いしたことで、すっかり意気投合し色々な話をさせて頂いた。今でも時々「LINE」で近況をやり取りさせて頂いている




エサヌカ線~クッチャロ湖(浜頓別町)
猿払村から浜頓別町にかけては「エサヌカ線」と呼ばれる海岸線と広大な牧草地帯を駆け抜けるほぼ約16kmの直線道路があり(実際には途中でクランクがあり)本来なら信号機も無く、雄大な北海道の風景を堪能出来るはずだったのだが、あいにくの霧で叶わなかったが、その雰囲気は十分味わうことが出来た






南下途中、浜頓別町のスーパーで食料の買い出し後「ゴミ」「給水・排水」「洗濯物」の対応もしたかったので、浜頓別町の「クッチャロ湖キャンプ場」で車中泊と決め込んだ。
湖で少しシーカヤックを楽しんだ後、同じように道内を車中泊で旅している徳島県の方と夕日を眺めながら夕食とお酒を楽しんだ
ここは湖に沈む夕日を見る事が出来るスポットでもあり、温泉も併設しているのでとても便利が良い。キャンプ料金も400円とリーズナブルだ






翌日、枝幸町、紋別町と南下しながら道東を目指す。枝幸町では「ウスタイベ千畳岩キャンプ場」で車中泊。とてもロケーションの良い広大なキャンプ場だ
キャンプ場は無料で、枝幸町で燃えるゴミ袋を購入するとキャンプ場内の所定のゴミ捨て場に処分することも出来る。とてもありがたい。マナーを守って大事にしていきたいものだ










※赤丸は車中泊場所(拡大可能)
さあ!いよいよ道東だ。随分前、網走周辺には1度来たことがあるが、ごく短期間の滞在だった。初めての知床半島はどんな景色を魅せてくれるのだろうか?わくわくする気持ちと共にアクセルを踏み南へ向うことにしよう
いよいよ北海道(函館)へ
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